訪花昆虫と花の形態の関わりと種分化

花の形態や色彩と訪花昆虫の間には相関があり、ポリネーションシンドロームと呼ばれる。当研究室では近縁な植物種間で花形態や色彩の変化がみられる分類群を対象に訪花昆虫を観察し、訪花昆虫との関わりに伴う種分化について研究を行っている。ヒガンバナ科のキツネノカミソリを対象にした研究では、東日本に分布する小型の花をつける個体群において、開花し始めた蕾に小型のニッポンチビコハナバチが訪花し、花が開ききる前に受粉を終えるという、新たな送粉様式を発見し、breaking
地球上には、300万種とも1億種ともいわれる多様な生物が生息している。こうした生物の種多様性は地球の長い歴史の中で絶滅と種分化の繰り返しにより形成されたものである。当研究室では化石を研究試料として、過去の種多様性を直接明らかにする研究や、現生生物を対象に、地理的な要因、環境的な要因、そして動物と植物の関わりの中で起きている種分化を明らかにすることで、生物の種多様性の実態と形成過程を明らかにしている。動物と植物の関わりは現在主要なテーマであり、陸上生物、海洋生物、古生物を対象に研究を進めている。
花の形態や色彩と訪花昆虫の間には相関があり、ポリネーションシンドロームと呼ばれる。当研究室では近縁な植物種間で花形態や色彩の変化がみられる分類群を対象に訪花昆虫を観察し、訪花昆虫との関わりに伴う種分化について研究を行っている。ヒガンバナ科のキツネノカミソリを対象にした研究では、東日本に分布する小型の花をつける個体群において、開花し始めた蕾に小型のニッポンチビコハナバチが訪花し、花が開ききる前に受粉を終えるという、新たな送粉様式を発見し、breaking
陸上の無脊椎動物では、食料の特異性が高く食料の転換に伴う種分化の例が豊富である。当研究室では海産無脊椎動物を対象に、同じような食料の転換と種分化について解析を行っている。海産のワラジムシ目のキクイムシLimnoriaは内生的消化酵素によって木材を分解する数少ない動物であり、バイオ燃料の開発への応用が期待されている分類群であるが、海草や海藻を食料とする種もいる。これまで国内各地の色々な海草や海藻からキクイムシを採集し分子系統解析を行ったところ、食料が異なると別種と考えられるほど遺伝的分化がみられることが明らかになっている。形態の観察と合わせ、いくつかの新種を発見し記載した。
動物と植物の関りは過去からずっと続いてきた現象である。当研究室では植物の石化化石の中に残された、動物の食痕、糞、あるいは動物本体の化石を調べ、それぞれの時代の動物と植物の関りを明らかにしている。これまで、木材化石の中のフナクイムシ、ニオガイ、キクイガイの食痕及び本体、絶滅裸子植物のキカデオイデアの生殖器官の食痕、所属不明の裸子植物の生殖器官から見つかった絶滅したチョウ目の昆虫化石などについて研究を進めている。
南半球の複数の大陸に隔離分布する植物をゴンドワナ植物という。当研究室では南半球の南アメリカとマダガスカルで採集した植物化石を中心に、ゴンドワナ植物やそのほかの植物が過去にどのような分布であったか明らかにすることを目指している。これまで、南アメリカのチリで採集された材化石の解析により、白亜紀から古第三紀の各地の材化石フロラを明らかにした。また、針葉樹の葉や生殖器官の解析を行い、現在オセアニアに分布するナンヨウスギ属のユータクタ節が、古第三紀には南米南部に分布していたことを明らかにした。
南半球の複数の大陸に隔離分布する植物をゴンドワナ植物という。当研究室では南半球の南アメリカとマダガスカルで採集した植物化石を中心に、ゴンドワナ植物やそのほかの植物が過去にどのような分布であったか明らかにすることを目指している。これまで、南アメリカのチリで採集された材化石の解析により、白亜紀から古第三紀の各地の材化石フロラを明らかにした。また、針葉樹の葉や生殖器官の解析を行い、現在オセアニアに分布するナンヨウスギ属のユータクタ節が、古第三紀には南米南部に分布していたことを明らかにした。
南半球の複数の大陸に隔離分布する植物をゴンドワナ植物という。当研究室では南半球の南アメリカとマダガスカルで採集した植物化石を中心に、ゴンドワナ植物やそのほかの植物が過去にどのような分布であったか明らかにすることを目指している。これまで、南アメリカのチリで採集された材化石の解析により、白亜紀から古第三紀の各地の材化石フロラを明らかにした。また、針葉樹の葉や生殖器官の解析を行い、現在オセアニアに分布するナンヨウスギ属のユータクタ節が、古第三紀には南米南部に分布していたことを明らかにした。
生き物が好き、野外で観察や採集がしたい、この種はなぜここにいるのかなど、生き物へ興味や疑問に答えたいと思っています。