研究室紹介


生物学は生命現象を分子、個体さらに集団のレベルに至るさまざまな視点でとらえようとする科学です。千葉大学理学部生物学科および大学院融合理工学府先進理化学専攻生物学コースは、分子細胞生物学と多様性生物学の2つの研究講座(大学院では領域)と海洋バイオシステム研究センターからなっています。分子細胞生物学領域には、分子生物学、生理化学、細胞生物学、発生生物学の4分野が、また多様性生物学領域には、生態学、系統学の2分野があります。これらの分野では多様な生命現象を分子や細胞などのミクロなレベルから、生物個体や群集などのマクロなレベル、さらに時間軸を交えた発生や進化にわたるさまざまなレベルで研究しています。

分子細胞生物学講座(領域)

本領域では、多様な生命現象の解明に向けて、分子レベルから細胞・組織レベル、そして時間軸を交えた発生に至るさまざまなレベルで研究を行っています。すなわち遺伝子発現の制御と染色体の構造、細胞を構成するタンパク質の機能、細胞のさまざまな機能、そして組織・器官・個体の形成などについて、それらの機構を解明することを目的としています。これらの研究を行うために、生化学的手法、分子生物学的手法、細胞生物学的手法、発生生物学的手法、そしてバイオインフォマティクスなど、さまざまな手法を駆使しています。具体的には、転写因子と転写制御、染色体テロメアの維持機構、細胞骨格タンパク質・筋タンパク質・モータータンパク質の構造と機能、シグナル伝達タンパク質による細胞内シグナル伝達機構、細胞周期と細胞分裂、筋細胞分化と神経細胞分化及び分化の可塑性、筋形成と筋再生、脊椎動物及び脊索動物の初期発生と器官形成などの研究を行っています。



バイオシグナル研究室(遠藤・高野研究室)

細胞分化と脱分化、組織・器官形成、がん抑制の分子機構について、特にシグナル伝達の見地から研究を行なっています。

進化機能形態学研究室(小笠原研究室)

脊索動物の形態と機能の多様性とその進化をホヤの遺伝子発現解析を通じて理解しようとしています。

クロマチン代謝制御研究室(浦・佐々研究室)

クロマチン修飾を介したゲノム複製・修復・転写の制御機構について、分子からマウスを用いて統合的に研究を推進しています。

生物分子モーター研究室(伊藤研究室)

分子レベルと生体レベルの両面のアプローチから植物特異的なミオシンXIの機能,役割を明らかにすることを目指しています。

神経プロテオミクス研究室(寺崎研究室)

神経細胞やグリア細胞の運動性や細胞接着を制御するアクチン結合タンパク質の機能解析

細胞機能制御研究室(松浦・板倉研究室)

細胞の増殖と生存を保証する多様な生理機構を理解し、その破綻による分子病態やシステムとしての進化を明らかにしようとしています。

発生遺伝学研究室(石川研究室)

ショウジョウバエを用いて発生プログラムの解明を目指しています。

卵発生生物学研究室(阿部研究室)

主にアフリカツメガエル卵母細胞を用いて、卵成熟過程における細胞骨格再編成の分子機構について解析を行なっています。

筋発生生物学研究室(佐藤研究室)

筋肉の収縮システムの構造と機能の発現に関する研究を行っています。

多様性生物学講座(領域)

地球上には、熱帯から寒帯、海洋から高山帯まで、さまざまな環境に対応したさまざまな生物種が存在しています。これら生物多様性は、生命誕生以来約40億年の進化の歴史を通じて形成された、かけがえのないものです。本研究領域は、この進化と多様性を研究対象としています。近年の人間活動の拡大に伴う生物多様性の急速な減少を考慮すると、多様性生物学の担う責務は非常に大きいといえます。系統学の研究分野では、それぞれの生物のDNAに刻まれた系統進化の足跡に基づき、系統を再構築することで、生物多様性の把握と理解を行っています。生理生態学の研究分野では、環境と生物種の生理的特性の関係から、適応と種多様性の維持機構の解明を行っており、また、群集生態学の研究分野では、生物群集の変動パターンやその仕組みについて、野外調査と統計学的手法を統合した解析を行っています。研究領域全体として解析手法は、DNAマーカーを用いたミクロレベルから、理論モデル、さらに衛星画像を用いたマクロレベルのものまで、さまざまな情報を扱うことを特色としています。



生理生態学研究室(土谷研究室)

主に水生植物を用いて炭素、窒素、酸素などの物質輸送や利用を調べている。また、その特性と生育環境との関係に注目している。

群集生態学研究室(村上・高橋研究室)

種の多様性や種内の遺伝的多様性について生態学や進化学からのアプローチで研究をしています。

進化系統学研究室(綿野研究室)

分子マーカーを用いた植物の小進化・種分化機構の解明を目指しています。シダ植物の研究に定評があります。

多様性進化研究室(朝川研究室)

現生生物と化石を対象に、現在と過去の種多様性の解明と、動植物の関わりの中での種分化について研究しています。

海洋バイオシステム研究センター

海洋バイオシステムとは、海洋生物群集とそれらを育んでいる海洋環境の時間的な変動の仕組みのことをいいます。この仕組みを解明する研究・教育施設が海洋バイオシステム研究センターです。鴨川市の小湊に位置する本部には、全国の大学で類例のない実験用禁漁区があります。 また、銚子実験場も、学内外の研究者・学生に広く利用され、学際的な研究の場となっています。

植物進化生態学研究室(富樫研究室)

海産の緑色藻類を用いて配偶子の異型性の進化機構の解明を目指しています。

動物進化生態学研究室(菊池研究室)

さまざまな動物を用いて動物の社会性を生み出す制御メカニズムの解明を目指しています。